スポンサーサイト

--/--/-- -- --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告

大切なもの

2010/03/24 Wed 16:33

日本に発つ直前に下書きしていた日記。帰国してみて、問題は下記の認識よりもさらに複雑だ、と悟った。
いろいろな意味で物事のバランスを問われていると思う今日この頃。

---
友人がMixiの日記に、心に残った言葉として矢沢栄吉の幻の言葉(?)を引用していた:
「お前が、これからどんなに勉強して、どんなにいい高校入って、いい大学入って、いい会社に就職しても。お前が死ぬまで働いて稼いだ額。矢沢の二秒」

なにをやったって矢沢の二秒だと思えば新しいことも始めようという気になる、と友人は結んでいた。
それを読みながら、なんで世の中ではまったく大事じゃないことがおおごとのように扱われているんだろう、と改めて思った。

同僚間のボーナスの額の差って矢沢の何秒になるんだろう。
なんで、友人と心を通わせられる一瞬が作れるか作れないかより、合コンのテクニックのほうがもてはやされるんだろう。(大人になればなるほど友達を作るのは難しいのに!)
ただ、相手のことをよく知りたい、と思うだけなのに、なぜその間に礼儀とか慣習とか肩書きとか関係性のネーミングのようなものが立ちはだかるんだろう。
なぜ知識を得るのに、論文の著者が気になるのだろう。スピーカーのプロフィールが気になるのだろう。話が本物かどうかは、じっと目を見て、耳を傾ければわかるはずなのに。

角田光代の『対岸の彼女』という小説にこんな一節が出てくる
「ひとりでいるのがこわくなるようなたくさんの友達よりも、ひとりでいてもこわくないと思わせてくれる何かと出会うことのほうが、うんと大事な気が、今になってするんだよね。」

子供の頃、私は一人でいるのがとっても怖かった。一人っ子だったし、とにかく友達がほしいと思っていた。
一人でいてもこわくない、と少しでも思えるようになったのは、「大切なもの」が少しずつ見えるようになったほんの最近のことだ。

大切なことはほんのいくつかしかない。
空の青さにはっとした瞬間や、
何気ない友人との会話にふっとその人の本質を見る瞬間。
皮肉屋の教授が、でもとても真摯に私の質問に向き合おうとする様。
フリクションペンに心から感動する友人の顔。
そして、人が持つ驚くほどの好意。今回のシンポジウム開催にあたって、いったいどれだけの人が、海のものとも山のものともつかぬ私たちの活動に、手をさしのべてくれたか、、、考えるだけで気が遠くなる。

そんなことをだらだらと書いてしまうのはきっと最近、大切なものを大切にできていないからなのだろう。
誠実でありたいと思う。
受けた恩に応えたいと思う。
遠くのインパクトよりも近くの人に届くなにかを大事にしたいと思う。

でも、誠実にあろうとすればするほど、それとは反対の方向に流されてしまっているような気がする。
相手の誠意に応えるはずが、仕事を引き受けすぎて、かえって人に迷惑をかけている。
人と向き合う時の丁寧さが失われているような気がする。
最近、とてもお世話になっている、とても大切な方から、お叱りを受けた。
どうしていいのか、ぜんぜんわからない。

「将来、どうしたいの?」と聞かれると困ってしまう。
「成功したいの?」という問いは、答えに最も遠い気がする。
「世界にインパクトを届けたいの?」という問いもピンとこない。「世界」も「インパクト」も手に触って確かめられるほどタンジブルじゃなくて、最近よくわからない。
本当は、少数の大切な人に、大切なものを届けられれば、それで十分に幸せなのに、それが一番難しい。

あー、だめだ。なににしたって、人間社会は複雑で、私はとても無力で、それになにより最近、忙しすぎる。。。





スポンサーサイト
未分類 | コメント(8) | トラックバック(0)
コメント
おつかれさま~
シンポジウムお疲れ様でした。せっかくお誘い頂いたのに顔を出せず申し訳ないです><

それにしても、これいいエントリだね~。僕も結構似たようなことを感じることが多いのだけど、最後にリクちゃんが書いているように、(いろいろと思い悩んでしまう)究極的な理由は「忙しすぎる」に尽きると思う(笑)
お互い、時間のマネージメントを上手になっていけるといいですね^^
Re: おつかれさま~
Yasudaさん>

コメントありがとうございます!
そうなんです、、、たぶん根本的な原因は忙しすぎるに尽きるような。。。
あの、仕事ってどうやって断るんでしょうか・・・?どれもお話をいただくと楽しそうだし、意義があるし、引き受けているうちにいっぱいいっぱいになってしまって。。。
プライベートも全く同じ状態で、楽しいお誘いにのっているうちにあれよあれよと、時間が・・・(涙)。タイムマネジメントですね、、、本当に。ふう。
また世界のどこかでお話できるのを楽しみにしています!
「あせるな、あせるな、深呼吸、深呼吸」
なんかこのエントリにはふとコメントしたくなりました。

とはいえ、気の効いたことは浮かばないので、
最近、親から言われた一言をタイトルにしてみました。

また上海でゆっくり飲みたいですね

いいこと言った!
「グローバルなリーダーシップで新しい価値をレバレッジしてインプリメント!」みたいなよくわかんない事を言う割に、ローカルな人付き合いを損得勘定で選ぶような大人は残念だなあと思います。個々人の見えない集合を幸せにしようと頑張ってる人が、いざ顔が見える相手を大事にできないのは寂しいよね。

高い視点も持ち続けながらも、キャリアにおいては一文の得にもならない有象無象(僕とか)とも遊んでるあたり、りくは温かい人なんじゃないの?引き続き肩肘はらずにやっときましょう。
No title
辻本君>

元気?上海ライフ、少し落ち着きました?
コメントありがとう。うん、あせらないように、少し肩の力を抜いてみます。つーじーも、あせらずに、ね。職場の皆様にもよろしくお伝えください。

みさん>
いやいや、もうすでにローカルなところですでに迷惑をかけたと自覚していることがいくつもあるのですよ。。。あーあ、自分の優柔不断な性格がうらめしい。
No title
とても素敵な感性、美しい文章だと思います。
>大切なことはほんのいくつかしかない。
>空の青さにはっとした瞬間や、
>何気ない友人との会話にふっとその人の本質を見る瞬間。
>皮肉屋の教授が、でもとても真摯に私の質問に向き合おうとする様。
>フリクションペンに心から感動する友人の顔。
>そして、人が持つ驚くほどの好意。

心のフラジャイルな部分に刺激を受けました。
No title
これを読んで、しばらく何と書こうかしらと考えていました。

あなたは「無力」からとてもほど遠いところに居る人。「shanが居なかったら回らない」ものごとがどれだけある事か。もちろんそれ故の忙しさと大変さを背負ってしまっているのだろうけれど。

みさんの仰る通り、私なんぞにも長年お心配り頂いて、光栄です。悩むのをやめる事は難しいけれど、どうか自分を削りすぎないようにね。
No title
watanabe8760さん>

暖かいコメントをありがとうございます。ブログ拝見いたしました。シーシュポスという名前がシュールです。ひねくれているようで、その実とても人間的で。

Mariさん>
暖かいお言葉をありがとうございます。まりさんはとてもバランスがとれていてすごいなあ、といつも思っています。私なんて運動不足がたたって、この間たかがゴルフで関節を痛めてしまいました。。。情けないことです。。。

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。