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12月のボストンとは思えないくらいに暖かかった今日(最高気温はなんと20℃!)、秋学期最後の授業が終わった。
秋も瞬く間に過ぎ、と書く暇もないくらいに、というか秋が過ぎ去る暇もないくらいに(笑)、忙しい一学期だった。
水曜日に終わった授業も含め、今学期の授業を振り返ってみることにする。

ミクロ経済学:
Consumer TheoryからProducer Theoryまでミクロ経済の基礎をカバーしたこの授業、締めくくりは独占・価格差別の議論だった。
そもそも題材として味わいの少ない古典ミクロ経済。現実世界とかけ離れた理論を現実の開発問題と結びつけるためにやたらとディスカッションの時間が設けられていたが、それでも面白みに欠けてしまったことは否めない。
中には面白い議論もあったが(例えば、ギッフェン財という、相当に貧しい家庭でしか観察できない経済現象を実際に経済実験を行って実証したペーパーや、貧しい人たちの消費性向を分析したペーパーについての議論はそこそこ面白かった)、ほかは経済的な常識を数式を使って再確認したという感じ。
ゲーム理論を扱い始める来学期のミクロの授業に期待したいところ。

マクロ経済学:
Jeff Frankelの独壇場で毎回の授業が進んだマクロ。トレードバランスから始まり、マクロの古典的なモデルをカバーしつつも、金利政策、最後は通貨リスクの査定と、ひたすらに途上国的な目線で見たマクロ金融政策にフォーカスした授業だった。
始めは好き放題にしゃべるFrankelの授業スタイルにずいぶんととまどったが、終わってみると国際金融への理解が確かにずいぶんと広がった。
世界の金融市場を海にたとえるなら、日本はタンカー船のような存在だ。アメリカの金融危機やら円高やらにどんなにおののいても船が多少揺れるくらいで、沈むことを心配することはまずない。でも、世界の多くの国は、もっとずっと小さな船で、ちょっとの波で船が反覆するくらいの打撃を受ける。そのため、なんとか船の安定化を図るためにほかの船にくっついたり(例:ドル通貨へのペッグ)、大きな船に対して波を起こされないようにするために自分の船の外装を良くしたり(例:投機マネーによる攻撃の防止)、沈みそうな時に救命船の援助を要請したり(例:IMFの利用)、中央銀行や財務省が、荒波の船頭のごとく舵取りを迫られるんだということを知っただけでも新鮮だった。
といいつつ、まだ「新しい世界を知った」だけで、新しいツールが使えるようにはなってない。
まだまだ勉強不足を痛感。

統計学:
おそらく今学期のMPA/IDプログラムで一番人気だった授業。統計という無味乾燥な授業の代表選手のような科目をこんなにも面白く教えられる先生がいることに感動。
授業中にアンケートをとったり、ゲームをしたり、ケースディスカッションをしたり、普通の授業をしていても質問と笑いの耐えない授業だった。
「今から5年後に飛行場で会ってもこれだけは覚えておいて」というのが先生の口癖。その言葉の通り、難しい数式や手法は扱わないが、統計をデザインしたり解釈する際の肝となるコンセプトを繰り返し丁寧に教わった。宿題が長いことでも有名な先生。実社会の例を使った統計の練習だけでなく、統計の結果をどう専門用語を使わずに伝えるか、ということにも重点を置き、エッセイの質問も多かった。
そんな統計の最後の授業はファイナルプロジェクトのプレゼン。最終プロジェクトはミクロ・マクロ経済の授業ともシンクロをとって、「貧困層の家計データを分析するミクロプロジェクト」か「共通通貨が2国間の貿易量にもたらす効果を査定するマクロプロジェクト」のどちらかのプロジェクトを選びグループでレポートを書くというもの。
我ながらうちのグループ、けっこうがんばった、と思っていたが、代表チームのプレゼンを聞いてその質の高さに驚いた。本当に優秀なクラスメートに囲まれてたんだなあ、としみじみ実感。
授業の最後はスタンディングオベーション。ほんとに良い先生に恵まれた授業でした。

・・・力尽きたので今日はここまで。次回はマネジメント・リーダーシップ・ケーススタディとソフトな授業をカバーします!
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Kennedy School | コメント(4) | トラックバック(0)
コメント
心に残る授業
がっつり勉強してますね!
また会ったときにいろいろ教えてください.

それにしても,生徒が「感動した」という
クオリティの授業,さすがですねケネディ.
心に残る授業ってのがスゴイです.

ああ,見習わなくては…
ミクロ経済
んーーーー、
私の経験では古典ミクロの前半(非ゲーム)がこの中で一番社会に応用できる学問なんだけどな。。。

Introductory Microeconomisでなかったせいかもしれないね。
私の師匠の授業(超入門編+ケース)なんかはいかにいろんな社会の問題を考える上でミクロが役に立つかということを伝えてくれてすごく良かったけど、IDのはもっとTheoryをきちんとやるから面白みにかけたのかも?
私も日々、目の前の問題に拘泥する前にミクロ経済に立ち返れ!と学生に洗脳してます。
物事を俯瞰するときに役に立つと思うのよ。
No title
ミクロってMWGを使ってるんですよね?

開発課題への応用を議論するという点ではMWGはかなり重過ぎる印象がありますが、いざ開発経済学の文献を漁ろうとすると、学部のミクロのレベルでは以外と辛いところがあるんですよね。

これがエコノミストの占有する調査研究とその他の開発実務の間のフォーカスの「ずれ」なんだろうなぁ、と思うようにしてますが。
皆様

コメントありがとうございます!

シゲさま>
いえ、、、それが全く勉強が追いついていなくてあせっているところです。
先生もけっこうばらつきがありますよ。やはり教職専門で雇われているInstructorのほうが授業がうまいです。(例えば統計を教えてくれるDr.LevyもリーダーシップのDr. Heifetzも、インストラクターです。)教授陣は、元政府高官な人々はやっぱり授業もうまくて、研究者な人たちは不得意な人もいるなあ、という印象です。
やっぱり何をメシの種にしているかによるのでしょうね。

Miwaさま、Outernationjpさま>
うーん、、、私も実務とミクロ経済がつながった、Miwaさんの師匠の授業が受けてみたかったです。おっしゃるようにミクロ経済学的な考え方のフレームワークはすごく有用な気がしていて、ケーススタディの授業で扱ったTaxationやEducation budget allocationのケースも面白かったのですが、ミクロの数式だらけの授業の有用性はなかなか感じられませんでした。
(MWG、使うと言っても、本当にたまにReferするくらいで決してあの難易度で授業が進んだわけでもないので、もっと工夫ができた気もするのです。。。)
まだ教科書もきちんと読んでないので、勉強不足なだけかもしれません。
でも、お二人のコメントで、ミクロも捨てたものじゃないということがわかって良かったです(笑)。

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